英ヘンリー王子、「深い悲しみ」表明 王室の発表受け
(CNN) 英王室のヘンリー王子は19日、ロンドン市内で行った講演の中で、ヘンリー王子夫妻が王室のメンバーではなくなるという王室の発表について、「深い悲しみ」を表明した。今回の発表について王子が公の場で発言したのは初めてだった。
ヘンリー王子は講演の中で、「妻と自分のために公務から退くという私の決断は、軽い気持ちで決めたことではない」と述べ、長年の苦難を経て、何カ月にもわたる話し合いの末に決めたことだったと説明。「この件に関する限り、ほかに選択肢はなかった」と振り返った。
さらに、「私たちの願いは、引き続き女王と英連邦と軍関係者のために仕えながら、公費を受け取らないことだった」としたうえで、「残念ながら、それは不可能だった」とした。
ヘンリー王子夫妻は今月に入り、王室の上層メンバーとしての公務から退くと発表。今後は英国と北米で過ごしながら、経済的独立を目指す意向を表明していた。
18日に発表された合意に基づき、夫妻の自宅の改修費として国民の税金から支払われた240万ポンド(約3億4000万円)も返還する。
19日の講演の中でヘンリー王子は、「私はこれを受け入れる。それによって私という人間や、私の献身が変わることはない」と述べ、「私は自分の家族を、これまで知っていた全てから遠ざけ、もっと平和な生活を送れるという希望に向けて1歩を踏み出す」と宣言。「私はこの人生に生まれた」「我が国と女王に仕えることを大変栄誉に思う」と語った。