イエメン軍拠点のモスクにミサイル攻撃、兵士80人死亡
(CNN) イエメン中部マーリブの軍駐屯地にあるモスク(イスラム教礼拝所)が18日、弾道ミサイルと無人機による攻撃を受け、同国担当の国連特使によると兵士少なくとも80人が死亡、130人が負傷した。
国連のグリフィス事務総長特使は19日、イランを後ろ盾とする反政府武装組織「フーシ」による攻撃だったとの見方を示した。
ハディ暫定大統領も「フーシによる凶悪で卑劣なテロ攻撃」だと非難した。
イエメンではサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)が支援する暫定政権とフーシの間で内戦が続いている。グリフィス氏は事態の鎮静へ向けたこれまでの前進が台無しになる恐れもあると懸念を示し、関係勢力に対立激化を避けるよう呼び掛けた。
同国の国防省は、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍の無人機作戦で殺害されたことに対する報復だと述べたが、裏付けとなる証拠は示していない。
ただ中東地域では複数の国が、親イラン武装勢力による報復攻撃を想定して警戒を強めている。
イエメン国防省は国営サバ通信を通した声明で、同国や地域全体の不安定化を狙うイランに対し、軍は今後も一丸となって立ち向かうと強調した。
フーシは今のところ、犯行を認める声明を出していない。