英ロンドンで2人刺され負傷、容疑者射殺 テロ事件の前歴者か
ロンドン(CNN) 英ロンドン南部のストリーサムで2日、刃物を持った男が2人を刺して負傷させ、警察に射殺された。
ロンドン警視庁は死亡した男について、状況から判断すると、スーデシュ・アンマン容疑者(20)だったと思われると発表した。これに先立ち警察は、イスラム過激派が関与するテロ事件とみて捜査中だと説明していた。
警察によると、アンマン容疑者は体に「偽装置」を装着していたという。
容疑者に刺された2人のほかに、警察が発砲した際に割れたガラスに当たったとみられる1人が負傷。3人とも近くの病院に運ばれたが、中には重体になっている人もいるという。
英政府関係者がCNNに語ったところによれば、アンマン容疑者は過激派の関連物を所持・配布した罪で禁錮3年を言い渡され、刑期の約半分を終えたところで数日前に出所していた。
当局は、過激思想を持ち続けている様子だった同容疑者の言動を懸念しながらも、現行法に従って釈放せざるを得なかったとしている。同容疑者は釈放後も行動を制限され、監視下に置かれていた。
ジョンソン首相は3日、同容疑者の前歴を踏まえ、テロ関連の罪で有罪を言い渡された前歴者の扱いについて、制度の根本的な改正を行う計画を明らかにした。
ロンドン市内では2カ月前にも、中心部のロンドンブリッジで男が通行人を刃物で刺して5人を死傷させ、警察に射殺される事件が起きていた。