英総選挙、12月に実施へ 野党の支持で法案可決
ロンドン(CNN) 英下院は29日、総選挙を12月12日に実施する法案を可決した。
前倒し総選挙はジョンソン首相が2カ月近く前から主張してきた。しかし下院では最大野党・労働党の反対により、これまでに3回否決されていた。
29日の採決では労働党が支持に回り、法案は賛成438、反対20で可決された。労働党のコービン党首は採決の結果が確認された直後、「真の変化」を起こす時だとツイートした。
採決に先立つ審議では、具体的な選挙期日や選挙権年齢を18歳から16歳に引き下げる提案が話し合われた。長時間にわたる議論の末、選挙権年齢引き下げの提案は却下された。
法案は2~3日中に上院で承認され、来週には議会が解散される見通しだ。
ジョンソン氏は選挙戦で、欧州連合(EU)との間で合意した離脱協定案への賛同を求める構え。しかし離脱強硬派からは10月末の期限までに離脱できなかったことを非難され、穏健派からは離脱延期を支持した与党・保守党議員21人を除名したことで反発を招くなど、支持率の低下が懸念される。
英国ではここ数年の間に総選挙やEU離脱をめぐる国民投票が続き、有権者の選挙疲れも指摘されている。
一方で野党にとっては、国民投票のやり直しに向けた最後のチャンスとなる可能性もある。