ジョンソン英首相、EUに離脱延期を要請 同時に延期批判の書簡も

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議会で協定案の採決が見送られたことを受け、ジョンソン首相はEUに離脱期限の延長を要請した/House of Commons/Press Association/AP

議会で協定案の採決が見送られたことを受け、ジョンソン首相はEUに離脱期限の延長を要請した/House of Commons/Press Association/AP

ロンドン(CNN) 英議会で19日、欧州連合(EU)からの離脱条件を定めた協定案の採決が見送られたことを受け、ジョンソン英首相はEUに離脱期限の延長を要請した。ただしジョンソン氏は同時に送付した書簡で、離脱延期を「極めて有害」と批判したとされる。

英国のEU離脱期限は今月末に迫っている。ジョンソン氏はかねて、期限延長に「野垂れ死にのほうがまし」などと否定的な態度を示してきた。

しかし同氏がEUとの間で合意した離脱協定案がこの日までに議会で承認されなかったため、先月成立していた法律に基づいて1月末までの延期要請を余儀なくされた。

英政府はトゥスクEU大統領あての電子メールで、「法に従うため」として延期を申請する書簡のコピーを送ったが、書簡にジョンソン氏の署名はなかった。

英政府の情報筋によると、ジョンソン氏はこれと同時にEU指導者らに送った書簡の中で、延期に反対する立場を改めて示した。

トゥスク氏は書簡を受け取ったことを確認し、ほかの指導者らと対応を協議すると述べた。

ジョンソン氏の書簡をめぐっては、野党から「議会と法廷に対する侮辱」と非難する声が上がっている。21日にはスコットランドの最高裁がこの問題を取り上げる見通しだ。

ジョンソン氏は19日、議場でも「EUと延期の交渉はしない」「さらなる延期は我が国に害を及ぼす」と主張。これに対して最大野党・労働党のコービン党首は、「首相は法律に従うべき」「もはや『合意なき離脱』を脅しの材料に使うことは許されない」と反論した。

ロンドン中心部では同日、EU離脱をめぐる2度目の国民投票を求めて数千人がデモ行進した。

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