新型ウイルスの死者813人、SARSを上回る 武漢で米国人患者死亡
(CNN) 新型コロナウイルス感染による死者は9日までに中国本土で少なくとも811人、世界全体で813人に達し、2002~03年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の死者数を超えた。米国人で初の死者も報告されている。
感染拡大の発端となった中国湖北省の武漢市で新たに89人が死亡した。中国本土以外では香港とフィリピンでそれぞれ1人の死亡が報告されている。
中国衛生当局によると、患者数は中国本土だけで8日より2656人増加し、少なくとも3万7198人に上った。
SARSでは02年11月から03年7月の間に774人が死亡していた。
北京の米大使館が7日に確認したところによると、米国人の患者は60歳。武漢市内の病院で6日に死亡した。大使館は遺族への配慮から詳細の公表を控えている。
中国外務省はCNNへの声明で「中国系米国人」の患者が亡くなったとして、遺族に弔意を表した。
米国では現地から政府チャーター機で帰国した市民らが各地の基地に2週間隔離されている。カリフォルニア北部の基地で5人が発熱の症状を示し、病院に収容された。
米ニュージャージー州では7日に寄港したクルーズ船で家族2人が体調を崩していたため、一家4人が全員、念のため病院で検査を受けた。3人がインフルエンザと診断されたが、いずれもコロナウイルスには感染していないことが判明したという。