ミラノの観光地も閉鎖、感染急増にパンデミックの懸念 イタリア
(CNN) イタリア北部で新型コロナウイルス(COVID―19)の感染拡大が続く中、当局が封じ込めを目指す対策を急いでいる。国際社会では、大規模なパンデミック(世界的な流行の拡大)を懸念する声が強まりつつある。
イタリアの流行は北部のロンバルディア州とベネト州を中心に発生し、24日夜までに少なくとも7人が死亡。確認された症例は21日午前の3人から、229人へと急増した。
両州が打ち出した移動制限などの対策は、24日の時点でおよそ10万人が影響を受けると推定されている。
新型ウイルスの症例はこの2州を中心に、エミリアロマーニャ、ピエモンテ、ラツィオの各州でも報告された。
世界保健機関(WHO)と欧州疾病対策センターの専門家チームも同日、対策を支援するためイタリア入りした。
観光施設は閉鎖され、私的な集会は禁止されて、学校は休校となった。流行が発生している地域の住民は、外出を控えて他人との接触を避けるよう勧告されている。一部地域では交通規制も敷かれ、ウイルスに感染した可能性がある人の観察や隔離が行われている。
WHOは声明を発表し、イタリアで報告された症例の急増を懸念するとしながらも、「現時点では軽症または無症状の症例が大部分(5人中4人)を占める」と指摘した。