シリアでトルコ兵29人が死亡、政権軍が空爆
(CNN) シリアと国境を接するトルコ南部のハタイ県知事によると、シリアのイドリブ県で27日、シリア政府軍の空爆があり、トルコ軍の兵士少なくとも29人が死亡した。負傷した兵士36人はトルコの病院に退避した。
トルコ政府報道官は、「我が国の安全を守るためイドリブ県にいた兵士たちに対する卑劣な攻撃」と形容。この攻撃を受けて大統領府で安全保障会議を開いていることを明らかにした。
トルコ外務相は、シリアによる攻撃を受け、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長と協議したと発表した。
シリア政府は現時点で、トルコ側の発表についてコメントしていない。
反体制派の最後の拠点となっているイドリブ県には、トルコとロシアが2018年に結んだ合意に基づきトルコ軍が駐留していた。ロシアを後ろ盾とするシリア政権はこの数週間、イドリブ県の反体制派に対する空爆を激化させている。
国連の統計によると、ロシアを後ろ盾とするシリア軍の空爆や地上攻撃を受けて、イドリブ県からは過去2カ月の間に数十万人が避難した。
まだ数万人が移動中で、避難した人のうちおよそ70万人を女性と子どもが占めている。