イランの諮問機関メンバー、新型ウイルス感染で死亡
(CNN) イラン国営ラジオは2日、同国の諮問機関のメンバー1人が新型コロナウイルスに感染して死亡したと発表した。
死亡したモハマド・ミルモハマディ氏(71)は、最高指導者ハメネイ師に任命された「公益判別会議」のメンバーだった。
同国では先週、高位の聖職者の1人も新型ウイルス感染症で死亡していた。
エブテカール副大統領と、政府の対策チームを率いていた保健省次官の感染も確認されている。
保健省高官が国営テレビで発表したところによると、国内では2日までに1501人の感染が確認され、少なくとも66人が死亡、291人が回復した。同国を最近訪れた外国人らの感染も報告されている。
イランの感染者数は中東で最も多く、死者数は中国本土以外で最多。米国の制裁による経済危機に、感染拡大が追い打ちをかけている。
事態を受けて国会での審議が中止され、全国の大学や学校が閉鎖されている。イスラム教の金曜礼拝を含め、全ての集まりが禁止された。
世界保健機関(WHO)のアダノム事務局長は2日の記者会見で、同国に派遣されたWHOチームのスタッフ1人が新型ウイルスの検査で陽性の判定を受けたことを明らかにした。症状は軽いという。
チームはイラン政府の対応を支援し、医薬品や医療従事者の防護具、検査キットを届けるために同日、首都テヘランに入ったという。