イランの低濃縮ウラン貯蔵量が急増 IAEA報告書

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イラン南西部ブーシェフェル近郊の核関連施設の衛星写真。米国はこの施設などが核兵器製造に利用されうると考えている=2002年1月13日/Getty Images/Getty Images

イラン南西部ブーシェフェル近郊の核関連施設の衛星写真。米国はこの施設などが核兵器製造に利用されうると考えている=2002年1月13日/Getty Images/Getty Images

(CNN) 国際原子力機関(IAEA)は3日、イランの低濃縮ウラン貯蔵量が昨年11月から急増し、2015年の核合意で規定された量を大幅に上回ったとする報告書を出した。

IAEAが加盟国向けにまとめ、CNNが入手した報告書によると、低濃縮ウランは2月19日の時点で1020.9キロに達し、3カ月前の前回報告を648.6キロ上回った。

イランが米欧など6カ国と結んだ核合意は、低濃縮ウランの貯蔵量を300キロまでに抑えると規定していた。

報告書によると、イランはこの数カ月のうちに、中部フォルドウの地下施設などでウラン濃縮に使われる遠心分離機約1000台を稼働させた。核合意には、フォルドウでのウラン濃縮活動を停止するとの規定もあった。

IAEAはさらに、イランが核関連施設3カ所で査察官の立ち入りを拒否したとも批判。こうした状況から、イランの核活動に関して複数の疑問が生じていると指摘した。

トランプ米政権は18年に核合意から離脱し、イランに「最大限の圧力」をかける戦略に転じた。米軍は1月にイラン革命防衛隊の司令官を殺害し、これを受けてイランはウラン濃縮や遠心分離機の数について核合意の制約を一切受けなないと宣言した。ただしIAEAには引き続き協力し、制裁が解除されるなら核合意を守る用意があると表明している。

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