マスクなしでコロナ治療、看護師の74%が経験 スペイン調査
(CNN) スペインの看護師団体は25日までに、新型コロナウイルスの感染の拡大時に看護師の74%がマスクなしで治療に当たるなどの経験を持つとする調査報告書を発表した。55%は防護ガウンの不足を報告した。
調査はスペイン全土の看護師1万1000人が対象。看護師の3分の2が発症の兆しがあったものの検査を受けることが出来なかったともした。その上で、看護師の間の感染例はより多いとの見方も示した。
発症の兆候があるものの勤務を続けなければいけなかったとしたのが5%だった。症状の兆しがあったとする看護師が最多だったのは新型コロナの被害が同国で最も深刻なマドリード自治州だった。
スペイン保健省は新型肺炎に関する長大な報告書の中で、保健衛生従事者の間の高い感染率にはさまざま要因が絡んでいる可能性があると指摘。特にウイルスの感染経路について知見が少ない初期段階では不適切な防御手段の状態にある保健衛生従事者の間に広まることが有り得るとした。
看護師団体の報告書によると、多くの看護師は新型コロナに関しては感染者への対処方法や特別の防護部品使用などに関する十分な訓練を受けていなかったと回答。
一部の看護師はマスクやガウンなどの再利用や洗浄後の利用など品質が劣る防護具を受け取る環境にあったとも報告。14時間も使い続け、翌日にまた使用するなどの事例があったとも明かした。