旅の途中で出産、直後から新生児連れ160キロ歩き続けた女性を保護 インド
(CNN) インド国内を徒歩で移動していた女性が、旅の途中で女の子を出産し、生まれた子どもを連れてさらに160キロ歩き続けた末に、検問所で保護された。
女性は夫と一緒に4人の子どもを連れてインド西部マハラシュトラ州のナシクを出発し、徒歩で隣のマディヤプラデシュ州サトナを目指していた。
この旅の途中で女の子を出産し、数日後にマディヤプラデシュ州の検問所に到着した。
検問所の職員はこの女性について、「出産後、わずか1時間半~2時間しか休んでいなかった。一家にはお金がなく、交通手段もなく、車に乗せてくれる人もいなかった」と話す。
女の子が生まれたのは、一家が検問所にたどりつく4日前の5月5日だった。
一家がナシクを離れたのは、同地に住む場所がなく、新型コロナウイルス対策の都市封鎖の影響で生計を立てることができなくなったためだった。
検問所職員は、女性を隔離施設に搬送して医療措置を受けられるよう手配したと話している。
インドでは新型コロナウイルス対策の移動制限が発令されて以降、数千人の出稼ぎ労働者が、季節労働者の集落に戻ろうとしている。しかし公共交通機関が運行を停止していることから、一部はやむなく徒歩で移動していた。