大相撲の三段目力士、新型コロナのため死去 スポーツ界で初の死者
(CNN) 日本相撲協会は、三段目力士の勝武士(しょうぶし)さん(本名:末武清孝さん)が13日、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため死去したと発表した。勝武士さんは28歳。スポーツ界で新型コロナウイルスによる死者が出たのは初めてだった。
勝武士さんは4月4日に発熱の症状を発症した。しかし受け入れ先の医療機関が見つからず、複数の病院に断られた末に、ようやく8日に入院した。
4月19日からは集中治療室(ICU)で治療を受けていたが、容体が悪化して今月13日に亡くなった。
日本相撲協会は同日、「1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったかと思いますが、力士らしく粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました。今はただ、安らかに眠ってほしいと思います。懸命の措置をしてくださいました医療機関の皆様には、故人に代わり深く感謝申し上げます」との談話を発表した。
勝武士さんは2007年に初土俵を踏み、最高番付は三段目11枚目。高田川部屋に所属していた。
高田川部屋は親方も4月に新型コロナウイルス検査で陽性と判定されていた。日本相撲協会ではこれまでに6人が新型コロナウイルス感染症と診断されている。
日本相撲協会は、今年の大相撲3月場所を無観客で開催。5月場所は中止し、7月場所は会場を両国国技館に変更して無観客で開催すると発表した。