コロナ禍のインド・バングラデシュ、今度は強力なサイクロンが接近
(CNN) ベンガル湾で発生した強力なサイクロンが、インドとバングラデシュの国境へ向けてまっすぐ進んでいる。このままいけば、新型コロナウイルスの感染拡大に苦慮する両国に甚大な被害をもたらす恐れがある。
このサイクロン「アンプン」の勢力はカテゴリー4のハリケーンや西太平洋で発生するスーパー台風に相当する。現在の最大風速は約66.7メートルだが、20日遅くにガンジス川デルタ付近に上陸する前には勢力を弱めるとみられる。
それでも現地に与える被害は深刻なものとなる可能性がある。上陸が見込まれるのは貧困層が密集して暮らす地域で、インフラが脆弱(ぜいじゃく)なことで知られる。低地では最大で9メートルの高潮が発生する危険もある。
インドとバングラデシュが自然災害に見舞われるのは珍しいことではないが、新型コロナウイルス蔓延(まんえん)の対応に追われる中で強力なサイクロンが直撃するのは過去に例のない事態となる。
米ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、18日午前の時点でバングラデシュの新型コロナ感染者数は少なくとも2万2268人。関連する死者数は328人となっている。インドでは少なくとも9万6169人が感染し、3029人が死亡した。
両国とも感染者の増加に歯止めがかかっていない。