緊張高まる中印国境、「相当数」の中国軍が展開 インド国防相
ニューデリー(CNN) 中国とインドが国境を接するヒマラヤ山脈の係争地に、「相当数」の中国軍が展開していることが分かった。インド国防相が明らかにした。
インドのシン国防相が2日、CNN系列局ニュース18に明らかにしたところによると、両国を隔てる実効支配線(LAC)に「相当数」の中国軍部隊が展開したという。
シン氏はインタビューで「中国人が国境地帯にいるのは事実だ。彼らは自国の領土だと主張するが、我々も領有権を主張しており、見解の相違がある。インドは必要な対応を取っている」と説明した。
6日には両国のトップ級協議が行われる予定。
シン氏はさらに「他国が我々に屈服する事態は望んでいない。我々の側でも他国に屈することはない」としている。
インドと中国は世界最長規模の陸上国境を隔てて接する。1962年にヒマラヤ山脈地帯で国境紛争が発生して以来、散発的に緊張が高まってきた。
先月には中印両軍の間で国境をはさんだ小規模な衝突があり、兵士が軽傷を負う事態となった。その後、山岳地帯で緊張が生じたとの未確認情報もあるが、両国とも公式には異常事態の発生を認めていない。
中国外務省の趙立堅報道官は1日の記者会見で、国境の情勢は「安定しており、制御可能だ」と説明。「中印両国は既存の国境関連制度と外交チャンネルを通じて関連する問題を解決できる」と述べた。