運河で泳いだドイツ人観光客に罰金8万6千円、市外退去に ベネチア
(CNN) イタリア警察は5日、観光地ベネチアの運河で泳いだドイツ人観光客2人に罰金計700ユーロ(約8万6000円)を科し、市外に退去させる措置を取ったと明らかにした。
警察報道官がCNNに明らかにしたところによると、この事案は現地時間の3日午後3時ごろ発生。男性観光客2人はリアルト橋付近で上半身裸になると、脱いだ服を放置したまま水中に飛び込み、大運河(カナルグランデ)を横切る形で泳いだという。
ベネチアはアドリア海の内湾に位置するイタリア北東部の都市で、市内に張り巡らされた運河で名高い。
市内の主要水路であるカナルグランデは平均水深およそ5メートルの水をたたえ、多数の小規模運河とつながっている。両岸には教会や宮殿、ホテルが立ち並び、市内有数の観光スポットとなっている。
警察報道官はCNNの取材に、ベネチアを拠点とする軍警察が2人の泳ぐ姿を撮影したと説明。その後、地元警察が映像を確認し、1人当たり350ユーロの罰金を科したと明らかにした。
この金額はベネチアの運河を泳ぐ行為に科される罰金としては標準的な水準で、新型コロナウイルス絡みの行動制限とは無関係だという。
イタリアは2カ月以上にわたり厳格なロックダウン(都市封鎖)を敷いていたものの、このところ観光客の受け入れを再開している。
イタリア外務省によると、3日の時点で、他の欧州連合(EU)諸国や英国などからシェンゲン協定に基づき入国する人は隔離の必要がない。