渡航制限緩和のEU、米国からは引き続き禁止か
ワシントン(CNN) 欧州連合(EU)加盟国が新型コロナウイルス感染対策の渡航制限を緩和するなかで、米国からの入国は引き続き禁止される可能性がある。EU外交筋2人が、加盟国への勧告案として語った。
ある外交筋によると、EUは新型コロナウイルス感染が拡大している国からの渡航禁止を維持したい構え。ただし今のところ、最終決定には至っていない。EUの勧告に基づき、最終的には各加盟国が禁止対象を決める。
米紙ニューヨーク・タイムズが緩和対象リストの草案を伝えた。同外交筋はCNNに、リスト自体は目にしていないとしたうえで、検討が進んでいることは認識していると述べた。
基準としては、過去14日間の人口10万人当たりの新規感染者数が検討されている。米国全体からの渡航を禁止するのではなく、感染者の多い地域のみを対象とする案も出ているという。
米国はすでに、欧州からの渡航を厳しく制限している。「米国の制限ははるかに厳しいので、この件で米国側が異議を唱えることはないだろう」と、外交筋の1人は語る。実際に米ホワイトハウスは今のところ、欧州側の制限にほとんど関心を示していないとされる。
もう1人の外交筋は欧州への渡航制限について、純粋に衛生上の配慮に基づく措置だと指摘。トランプ大統領が22日の大統領令で就労ビザの発給を停止した問題とは無関係だと述べた。