域内の感染、3月の水準に逆戻り 欧州疾病予防管理センター
(CNN) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)のアンドレア・アモン所長は2日、欧州内の新型コロナウイルスの感染状況に触れ、悪化していた今年3月の水準にまで「ほとんど戻った」との判断を示した。
欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会の環境・保健衛生・食の安全担当委員会が開いた討論で述べた。
所長は「我々は現在、ウイルスが夏季も休止しなかった結果となる現状に直面している」とし、「EU圏内やEUと経済領域協定を結ぶ国々の間で今週、10万人当たり46人の感染者が発生する状況になっている」と指摘。
一時はこの比率が15人以下に落ち込んでおり、ここ5週間以上、増加が続いていることを意味すると述べた。「3月に比べ増加率は緩やかだが、同月の感染拡大の水準にほぼ戻った状態になっている」と続けた。
その上で、8月に入りより高齢な住民の感染が目立ち始めている新たな兆候もあるとした。
また、学校の授業再開に感染増加が伴うリスクについて、学校内で目立った感染拡大が起きた記録はほとんどないとしながらも、得られている証拠は現在、実際のところ矛盾しているとも説明。学校の閉校が感染を阻止するのに有効な措置なのかの結論を下せる状況にはないとも強調した。