ギリシャの難民キャンプ、大規模火災で壊滅状態か
ギリシャ・アテネ(CNN) ギリシャのレスボス島にある欧州最大規模の難民キャンプで9日早朝、大規模な火災が発生し、現地からの情報によると壊滅的な被害が出ている。
モリア難民キャンプには定員の2200人をはるかに上回る約1万3000人が収容されていると推定される。今のところ負傷者の報告はなく、当局が被害状況を詳しく調べている。
現地のカメラマンは国内メディアに「モリアのキャンプはもはや存在しない。コンテナもテントも全焼した」「すでに鎮火して、多くの難民はキャンプに戻り、家財道具を捜している」と話した。
ギリシャ当局によると、火災の原因は不明。キャンプでは今週、新型コロナウイルス感染の検査で35人が陽性反応を示し、ロックダウン(都市封鎖)措置が敷かれていた。地元メディアは放火の可能性を指摘している。
現地で活動する独NGO「ミッション・ライフライン」によれば、キャンプ内では8日夜、ロックダウンに抗議するデモが起き、治安部隊が催涙ガスを使う事態となっていた。
同団体の共同設立者は、劣悪な環境で暮らす難民らのストレスが極限に達し、ロックダウンをきっかけに爆発した可能性を指摘している。