中国空軍、「米基地攻撃」の宣伝動画 ハリウッド映画の映像盗用?
香港(CNN) 中国人民解放軍空軍が、米ハリウッド映画のものと思われる映像を利用して、米空軍基地に似せた標的を攻撃するプロパガンダ動画を公開した。
2分15秒の動画は中国版ツイッターの微博(ウェイボー)に19日に掲載された。人民解放軍空軍の爆撃機「H―6K(戦神)」が登場する。
ソーシャルメディアではこの動画について、「ハート・ロッカー」「ザ・ロック」「トランスフォーマー/リベンジ」といったハリウッド映画の映像が使われているとの指摘が相次いだ。
動画の再生回数は数百万回に達していたが、22日になって削除された。
ソーシャルメディアには、中国人民解放軍空軍の宣伝動画は架空だっただけでなく、映像を無断で盗んだらしいと指摘するコメントが書き込まれている。
動画は砂漠の中の空軍基地で、夜明けと思われる光景をバックに大型爆撃機が映し出される場面で始まる。爆撃機は上空から地上の目標に向け、ミサイルを発射する。
このミサイル攻撃の場面に出てくる画像をグーグルアースの画像と比較すると、目標はグアムにある米軍のアンダーセン空軍基地に酷似しているように見える。
グアム島東端にあるアンダーセン空軍基地は、太平洋上の米軍の中心的な拠点。米中の軍事衝突が勃発すれば、中国による攻撃の主要目標になると思われる。米国と北朝鮮の緊張が高まった2017年には北朝鮮にも脅かされる状況にあった。