英仏独、ナバリヌイ氏毒殺未遂で対ロシア制裁を提案
ロンドン(CNN) ロシア反体制派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏が神経剤の「ノビチョク」を盛られたとされる事件で、英国、フランス、ドイツがロシアに対する制裁を提案した。
ナバリヌイ氏は8月20日、シベリアのトムスクからモスクワへ向かう旅客機の機内で意識を失って重体となり、ドイツ・ベルリンの病院で手当てを受けて9月下旬に退院した。
化学兵器禁止機関(OPCW)は6日、ナバリヌイ氏の血液と尿からノビチョクの痕跡が検出されたことを確認した。
フランスとドイツの外務省は7日に共同声明を発表し、ロシア当局者や化学兵器ノビチョクの開発に関与した組織に対する制裁を、欧州の関係国に提案すると表明した。
声明では「ロシアの国土でロシア反体制派に対し、ロシアが開発した軍事級の神経剤を使った殺人未遂があった」と述べ、「ロシアが関与したと考える以外に、ナバリヌイ氏の毒殺未遂について信憑性(しんぴょうせい)のある説明は存在しないと考える」としている。
英国のラーブ外相も7日に発表した声明で、国際社会と連携して制裁を推し進めると表明した。
ロシア国営タス通信によると、ロシア政府は今回の事件について一切の関与を否定し、ドイツの捜査に協力を申し出ている。