エリザベス女王、3月以来の公務視察 マスクは着けず
ロンドン(CNN) 英エリザベス女王は15日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)が実施された3月以降で初となる公務視察に臨んだ。英国では再び感染者が増加しつつあるが、この日の女王はマスクを着けていなかった。
94歳のエリザベス女王は同日、孫のウィリアム王子とともに、イングランド南西部ポートンダウンにある国防省の科学技術施設を訪れた。両者とも顔を覆うものは着けていなかったが、互いの距離を保つ指針には従っていた。
英政府が顔を覆うものの着用を推奨するのは、屋内で「社会的距離を取るのが難しいと思われる場合、また日常的に会わない人と近づくことになる場合」とされている。
科学技術施設を訪問したエリザベス女王とウィリアム王子ら/Ben Stansall/Pool/AFP/Getty Images
バッキンガム宮殿によれば、女王は自身の医師や上記の施設の科学者らから助言を受けたうえでマスクを着けないことを決めた。同施設の提供する支援は、英国の新型コロナ対応にとって極めて重要なものとなっている。
全国的なロックダウンの期間中、エリザベス女王は夫のフィリップ殿下とともにウィンザー城で過ごし、公務はオンラインで行ってきた。
英王室では、女王の息子のチャールズ皇太子が3月に新型コロナ陽性と診断された。71歳の皇太子はその後、スコットランドで自主隔離措置を終えた。皇太子のオフィスによると、当時は公務を多くこなしていたことからウイルスに感染した経緯は不明だという。