韓国で感染者急増、初のロックダウンの可能性も
ソウル(CNN) 新型コロナウイルス感染対策の模範例とされてきた韓国で、このところ感染者が急増している。保健当局者らは、今まで回避してきたロックダウン(都市封鎖)が必要になる可能性もあると警告する。
韓国は積極的な検査体制や接触追跡が功を奏し、感染を抑制したとして世界保健機関(WHO)からも称賛されていた。
だが米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、感染者は11月中旬から増え続けている。15日の新規感染者は1078人と、過去最高を記録。重症者は226人、死者12人と報告された。首都ソウルの市長代理は16日、集中治療室(ICU)78床のうち77床が新型ウイルス感染症の患者で埋まっていると指摘した。
保健当局者らは「過去最大の危機」との見方を示す。保健省の高官は16日、人口の約半分が集中する首都圏の住民に対し、対人距離の確保を徹底するよう訴えた。
首都圏の警戒レベルは現在「2.5」。これを事実上のロックダウンとなる「3」まで引き上げるかどうかが検討されている。同高官は、「そうなれば中小企業や自営業に悪影響が及ぶ」と警告した。
景福宮で除雪作業にあたる作業員/ED JONES/AFP/AFP via Getty Images
レベル3では学校や教会がオンラインへの移行を強いられる。
すでに先週から接触追跡に軍と警察が動員され、首都圏の検査センターは夜間や週末の対応を開始した。
韓国疾病管理庁のトップ、鄭銀敬(チョンウンギョン)氏は、今回の「第3波」はこれまでの2回とは違うと述べ、パンデミックが始まってから「最大の危機」に見舞われているとの認識を示した。