「アラビア半島のアルカイダ」指導者拘束、国連報告書で判明
(CNN) 中東イエメンのテロ組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」のハリド・バタルフィ指導者が拘束されていることがわかった。4日に国連安全保障理事会に提出された文書で明らかとなった。
世界中のアルカイダのネットワークに対するテロ対策を担う当局にとって、貴重な情報が得られる可能性がある。
これによると、バタルフィ指導者は昨年10月、イエメン南東部マフラ県ガイダ市での作戦で拘束された。同組織ナンバー2はこの作戦で死亡した。
同指導者の拘束が公式に確認されたのは初めて。国連は作戦の詳細や現在の居場所などを明らかにしていない。
米民間情報機関「SITEインテリジェンス・ グループ」は昨年10月、イエメンの治安部隊がマフラ県で同指導者を拘束し、サウジアラビアに引き渡したとの未確認情報があると伝えていた。
同指導者は2020年前半にAQAPのリーダーとなった。米軍の空爆で前任者が死亡したことを受けた形だった。年齢は40代前半で、イエメン人家族に生まれたが、出生地はサウジアラビア首都リヤド。米同時多発テロ前にアフガニスタンでアルカイダと訓練を行い、その後イエメンのアルカイダ系組織に入った。国連によれば、AQAPでは指導者になる前に海外での作戦の指揮を支援していた。