英アストラゼネカ製ワクチン、一時使用中止に アイルランド
ダブリン(CNN) アイルランドの新型コロナウイルスワクチン接種対策本部は14日、英アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発したワクチンの使用を一時的に中止すると発表した。
ノルウェーで接種後に重篤な血栓症を起こした成人の例が新たに4件、報告されたことを受けた措置。
アイルランドの対策本部は声明で、アストラゼネカ製ワクチンとこれらの症例が関連していると断定されたわけではないが、念のために接種を中止すると説明。14日中に会合を開き、中止措置についてさらに議論すると述べた。
アストラゼネカ製ワクチンをめぐっては、欧州などで血栓症の報告を受け、特定の製造番号または全ての接種を見合わせる動きが出ている。
アストラゼネカは因果関係を否定している。14日には改めて、「接種後に肺塞栓(そくせん)症や深部静脈血栓症、血小板減少症のリスクが高まることを示す証拠はない」とする声明を発表した。
欧州医薬品庁(EMA)や英国の医薬品規制当局も、ワクチンと血栓症の関連性は確認されていないとして、接種を継続するべきとの立場を示している。
アイルランドの公共放送RTEによると、同国でこれまでに使用されたアストラゼネカ製ワクチンは11万回分あまりと、全体の約2割を占めている。