武装勢力が町を襲撃、戦闘続く モザンビーク
モザンビーク・マプト(CNN) アフリカ南部モザンビークで北部の町が武装勢力に襲われ、激しい戦闘が続いている。CNNが複数の関係筋から情報を入手した。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)が27日に発表したところによると、モザンビーク北部の町パルマが24日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)系とみられる武装勢力に3方向から襲われた。
パルマ北郊には仏エネルギー大手トタルが運営する大規模な液化天然ガス(LNG)プラントがある。この施設は相次ぐ武装勢力の襲撃を受け、今年1月から稼働を停止していたが、パルマ襲撃の数時間前、政府と同社が再開を発表したばかりだった。
CNNが入手した25日の映像には、数十人が逃げ込んだとされるホテルからの避難経路を確保しようと、上空を飛ぶヘリコプターが映っている。
ホテル敷地内に見える人々のうち、少なくとも20人は外国人労働者とみられる。
同日撮影された別の映像では、ホテルに閉じ込められたモザンビーク人の男性が「昨日から24時間、銃撃戦が続いている」「いつだれに救出してもらえるのか分からない。食べ物はなく、あるのは水だけ」と訴えている。
一部の人々は26日に陸路、避難した。南方へ向かう車列の一つが襲われ、7人が死亡したとの情報もある。
襲撃が始まってから現地との通信は途絶えたままで、正確な状況の把握は難しい。
HRWによると、住民らは「シャバブが来た」と叫んでいた。これはソマリアのイスラム過激派組織シャバブとは別のISIS系組織で、2017年から勢力を伸ばして同国北部一帯を支配し、昨年8月にも北部の港湾都市を襲撃、占拠していた。