陸海空軍のトップ3人が交代へ、主要閣僚らに続き ブラジル
サンパウロ(CNN) ブラジル国防省は30日、軍の陸海空軍を率いる司令官3人の退任を発表した。ボルソナーロ政権では29日に発表された主要閣僚らの交代に続き、軍の指導部も一斉に入れ替わる異例の事態となった。
発表によると、陸軍のプジョル司令官、海軍のバルボザ司令官、空軍のベルムデス司令官が退任する。この決定は29日に辞任したアゼベド前国防相、後任のブラガ国防相と3司令官の会合で伝達されたという。
陸海空軍の司令官が一斉に交代するのは同国史上初めて。
後任は軍が提出する名簿の中からボルソナーロ大統領が指名する。司令官には最年長の大将が昇格するのが通例となっている。
ボルソナーロ氏は最近、新型コロナウイルス感染対策のロックダウン(都市封鎖)措置を導入した各州知事らと対立して非常事態宣言の発令を示唆した際に連邦軍を「私の軍」と呼ぶなど、強権的な言動が目立っている。現地メディアによると、軍司令官らはボルソナーロ氏の計画に支持を表明するよう圧力を受けていたという。
アゼベド氏は29日の声明で、「私は国家機関としての軍を守った」と述べていた。