米軍撤退の影響は、アフガン市民に聞く
同国のガニ大統領は「米国の決定を尊重する」としているが、ミア・ラフマン・ラフマーニ国会議長は国が内戦状態に陥る恐れがあると警告。アフガン人は米軍の撤退を望んでいるものの、今はそのタイミングではないとの見方を示す。
アフガン政府を代表してタリバーンとの交渉に当たる4人の女性の1人、ファティマ・ギラニ氏も同じ懸念を抱き、CNNの取材に対し「アフガニスタンで和平が成立しない中での撤退は無責任」と語った。「最大の不安」は内戦だとも述べた。
タリバーンが復権すれば、アフガン女性が苦労して勝ち取ってきた利益も失われる可能性がある。タリバーン政権下の1990年代後半、少女たちは教育を受けられず、大半の女性は男性の監督下になければ就労や家から出ることさえ許されなかった。
一方で、アフガン政府はタリバーンに対抗して市民社会の利益を保護してくれると自信を持って語る人もいる。
カブール大学に通う20歳の学生、サイード・シャヒールさんは「米軍撤退後、アフガニスタンは武装勢力の手に落ちると考える人もいる」「けれどもそうはならない。我々は国を再建できるし、平和も手にできるだろう。治安部隊も国防軍も以前より強力だ」と主張した。
シャヒールさんはこれまでの人生すべてを、米国による戦争の影響下で過ごしてきた計算になる。