ヒョウ3頭が脱走、正式発表は1週間後 中国動物園
香港(CNN) 中国の大都市・杭州で動物園のヒョウ3頭が脱走する騒ぎがあった。うち1頭は今も見つからず、大規模な捜索が続けられている。
地元自治体の発表によると、杭州サファリパークの近くに住む住民が先週、ヒョウを目撃して当局に通報した。同パークはヒョウが脱走したことを1週間の間、公表していなかった。
ネットに掲載された防犯カメラの映像には、7日にパーク東部の高級住宅街の近くを歩き回る1頭のヒョウが映っている。
現場には捜索隊が派遣され、3頭のうち2頭を捕獲した。
残る1頭については、当局や地元住民が歩き回ったりドローンを使ったりして捜索を続けている。
同パークがヒョウの脱走について正式に発表したのは、既に捜索が始まった後で、最初の目撃情報が寄せられてから7日が経過していた。
現地からの報道によると、パーク側は当初、ヒョウ脱走の情報を否定していた。
同パークは8日に発表した声明で、もっと早く公表しなかったことを謝罪し、「発表してパニックが起きることが心配だった」と説明。ヒョウは3頭とも子どもなので危険はほとんどないはずだとしながらも、過ちを認めて「批判は真摯(しんし)に受け止める」とした。
杭州サファリパークは休園となり、地元当局が捜査を行っている。責任者は警察に拘束された。ヒョウが脱走した経緯は分かっていない。
中国の動物園については以前から劣悪な環境や安全対策の甘さが指摘され、昨年は上海ワイルドライフパークで、係員が入園者の目の前でクマに襲われて死亡していた。
杭州サファリパークは2002年の開園で、パンダやゾウなど200種あまりの動物を飼育している。