サービス業界にワクチン接種命令、「解雇」警告も モスクワ

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移動式の接種センターでロシアの国産ワクチンの投与を受けようとする人々/Sergey Krasnoukhov/AP

移動式の接種センターでロシアの国産ワクチンの投与を受けようとする人々/Sergey Krasnoukhov/AP

モスクワ(CNN) モスクワ市当局は7月1日までに、料理提供や住宅供給、輸送などを含むサービス産業の従事者の少なくとも60%が今月15日までに新型コロナウイルスのワクチン接種を少なくとも1回済ますよう指示した。

接種率が低水準にとどまり続けていることへの対策。先月28日の時点で、市民はカフェやレストランへの入店には接種証明、PCR検査の陰性反応や過去半年内の感染歴の証明の提示が義務づけられた。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は国内でのワクチン接種はあくまで自主選択であり、拒否出来るとしながらも、未接種によって家計を失うこともあり得ると事実上の強制措置であることもにじませた。「接種が嫌なら単純にサービス産業分野で働くことをやめ、他の職を探せるだろう」とも突き放した。

ロシア国内の感染規模はこのところ急速に悪化。首都モスクワやサンクトペテルブルクでは1日あたりの死者数が最悪水準も記録した。サッカーの欧州選手権の開催地の1つでもあるサンクトペテルブルクでは医療態勢がひっ迫し、病院の廊下で横たわる患者も出ている。

ロシアは昨年8月、新型コロナ用のワクチン利用を世界で最初に認可した国となったが、接種率は大半の国と比べ出遅れている。先月28日の時点で少なくとも1回の接種を終えた国民は約2300万人。同国の総人口は約1億4600万人。

ロシアの接種率の低さの背景には、強制的な接種への反発や国産のワクチン「スプートニクV」を信用していない事情などが絡むとされる。

ロシア政府の公式データによると、国内の新型コロナの累計感染者数は先月28日の時点で547万2941人、死者数は13万3893人。

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