タリバーン、投降兵士22人を射殺か アフガン北部
(CNN) アフガニスタン各地で攻勢を強める反政府勢力タリバーンの戦闘員らが先月、北部ファルヤブ州でアフガン特殊部隊のメンバーらを射殺した場面とされる複数の動画を、CNNが入手した。
先月16日にトルクメニスタン国境に近い同州の町で戦闘があった。目撃者らによると、特殊部隊員はタリバーンの攻撃から町を守ろうと激しく戦ったが、銃弾が尽きて包囲されたという。
1本の動画には、隊員らに「投降しろ」と呼び掛ける声が響き、数人が明らかに丸腰で建物から出てくる場面の後、十数人が射殺される様子が映っていた。
その場にいた人が現地の言葉で「この人たちを撃たないで」と繰り返す場面や、隊員の遺体から装備がはぎ取られる場面が映った動画もある。
赤十字によると、現場の野外市場では隊員22人の遺体が収容された。
タリバーン側は戦闘の3日後、軍から奪ったという車両と武器の動画を公開し、米軍要員や米中央情報局(CIA)の工作員を拘束して武装を解除したと発表していた。
タリバーンの報道官はCNNとのインタビューで、特殊部隊員が射殺される動画は、政府が投降を阻止する目的で偽造したと主張。ファルヤブ州の現場では特殊部隊のメンバー24人を捕らえ、今も拘束中だと語ったが、証拠は示さなかった。