タリバーン、投降兵士22人を射殺か アフガン北部
アフガン国防省はこの説を否定し、隊員が実際には殺害されたとの見方を示した。
CNNが現地で取材した数人の目撃者も、隊員らは射殺されたと話している。ある男性によれば、特殊部隊は戦車を連ねて現地に入ったが、空からの援護もないまま2時間戦い続け、弾丸を使い果たして路上で撃たれたという。
この男性は、タリバーン戦闘員らが互いに話す言葉を聞き取れなかったとして、外国人だった可能性を指摘した。市場の商店主らも同様の見方を示し、「恐ろしかった」などと語った。
タリバーンはこの地区を掌握した直後に、女子の通学や女性単独での外出を禁止するルールを導入したとの情報もある。
地元議員の1人によれば、特殊部隊員は土地勘がなく、どの地区がタリバーンに支配されているかという知識もない状態で戦っていたという。
バイデン米政権がアフガン駐留米軍を9月11日までに撤退させると表明してから、同国ではタリバーンが攻勢を強め、各地で戦闘が激化している。アフガン情勢の追跡サイト「ロング・ウォー・ジャーナル」によると、今月10日の時点で国内212の郡がタリバーンの支配下にあり、政府が支配するのは76郡、残る119郡が係争中となっていた。
アフガン特殊部隊は米軍による空からの援護や情報提供を受けられずに苦戦している。CNNはこのほかにも、ファルヤブ州の別の場所でタリバーンに殺害された隊員らの遺体が映った動画を入手した。赤十字はこの場所でも十数人の遺体が収容されたことを確認している。