子ども1700万人、定期予防接種受けられず 新型コロナ流行で
研究によれば、20年1~12月には、ジフテリアと百日ぜき、破傷風の3種混合(DPT)ワクチンの3回目の接種を受ける資格があった子どものうち推計3000万人が接種が受けられなかった。麻疹の1回目の予防接種では資格がある子どもの推計2720万人が接種を受けられなかった。今回の試算によれば、新型コロナウイルスの流行がなかった場合とくらべて、DPTのワクチンを受けられなかった子どもは約850万人、麻疹のワクチンを受けられなかった子どもは約890万人増えたという。
研究によれば、DPTのワクチン接種は7.7%、麻疹のワクチン接種は7.9%それぞれ減少した。こうした混乱は高所得の国と低所得の国の両方に影響を与えている。
地域別でみると南アジアが最も大きな減少を見せた。昨年4月、推計でDPTのワクチン接種は58%、麻疹のワクチン接種は43%減少したとみられる。その後は改善がみられ、昨年末までには新型コロナウイルスが流行しなかった場合の水準にまで近づいているという。