ギリシャで47度超、欧州南部で続く記録的猛暑 山火事多発で大気汚染も悪化
トルコでも極端な猛暑にあおられて山火事が続き、国営アナトリア通信によると、3日の時点でムーラ県とアンタルヤ県で少なくとも8人が火災のために死亡した。
欧州ではスペイン、ギリシャ、イタリアのサルデーニャ島も先週、大規模な山火事に見舞われていた。欧州北部で200人以上の命を奪った大規模な洪水から1カ月もたっていなかった。
欧州のコペルニクス大気監視サービス(CAMS)は4日、地中海地域は「山火事多発地帯」になりつつあると指摘。現在発生している山火事の煙によって、大量の汚染物質が大気中に放出されているとして警戒を促した。
CAMSのデータによれば、トルコやイタリア南部では山火事が強くなって汚染物質の放出量が増え、モロッコ、アルバニア、ギリシャ、北マケドニア、レバノンなどにも影響が及んでいる。
衛星画像には、火災による噴煙がトルコ南部から東地中海盆地を横断する様子がはっきり写っているという。
ギリシャでは3日、200地点以上で40度を超す気温が観測された。テッサロニキのランガダスでは最高気温47.1度を記録。ギリシャのアテネで1977年に記録した欧州史上最高の48度に迫った。
ギリシャの気象庁は、4日から5日にかけても火災の危険が極めて高い状況が続くと予想している。
3日には首都の北部で火災が広がり、当局が郊外の住民やオリンピック村の住民に避難を呼びかけた。アテネ郊外にあるタトイ宮殿にも危険が迫っている。