混乱のアフガン情勢 安保理が緊急協議へ、民間航空便は全て欠航に
ワシントン(CNN) アフガニスタンで15日、反政府勢力タリバーンが大統領宮殿に入るなど同国での実効支配を固めつつある。急激に変化する情勢は混乱や不安を引き起こしている。
首都カブールにある大統領宮殿にはタリバーンが掌握した。中東メディアのアルジャジーラは、タリバーンによる宮殿掌握の「式典」に政府当局者3人が立ち会う場面を生放送で伝えた。タリバーンの治安担当者は、国内各地で政府施設の「平和的な引き渡し」が進んでいると述べた。
情報筋2人によると、ガニ大統領はタリバーンが大統領宮殿を掌握する数時間前に国外に脱出し、タジキスタンへ向かった。
一方、タジキスタン外務省は16日、ガニ大統領が同国の領空に入ったり、着陸したりした事実はないとの声明を出した。アフガン政府からそのような要請も受けていないとも述べた。
アフガンの民間航空局によれば、カブール国際空港を出る民間航空便はすべてキャンセルされた。民間側の空港は閉鎖されたという。
アフガン情勢をめぐって、国連安全保障理事会は16日に会合を開く予定。グテーレス国連事務総長は13日、タリバーンに対して、攻撃を停止するよう呼び掛けていた。