世間の同情集めた殺人容疑の男、1週間以上逃亡後に死亡 中国
SNSの微博(ウェイボー)に本人が投稿した内容や中国メディアの報道によると、欧容疑者の一家(89歳の母親を含む)は5年近くの間、住む家がなく、粗末な小屋で暮らしていたという。
欧容疑者は近所の住民との土地をめぐる争いに何度も阻まれて、自分の家を建てることができなかったとされる。警察や自治体、メディアなどにも繰り返し助けを求めたが、問題は解決されないままだと本人は訴えていた。
欧容疑者が殺人事件を起こしたのは、中国の地方自治体にはびこる職権乱用や当局者の怠慢といった悪弊が原因だったと非難する声や、司法制度や官僚制度の失敗を反映していると指摘する投稿も相次いでいる。
今回の殺人事件が世間の注目を集める中で、微博の欧容疑者のアカウントは消滅し、地元当局は欧容疑者に賞金を懸けると発表。逮捕につながる情報よりも、遺体の証明に対する賞金の額の方が多かったことから、世間の非難の声は一層強まった。
18日夕、欧容疑者の死亡が伝わると、「彼は生涯を通じて法(に基づく保護)を享受できなかった」「私がこれまで読んだ中で一番悲しいニュースだ」といったコメントが集まった。
「発見された直後に自殺した?」「世間はそう簡単に納得しない」として、逮捕の際の映像を公開するよう警察に求める声も出ている。