エチオピアの反政府勢力、首都郊外に迫る 陥落の可能性も
この情報筋は、戦闘員らが決断すれば、数時間内に市内で戦闘を展開する実力を保有するものの、彼らは合意が結ばれるのを待った方が好ましいと考えていると指摘している。
武装勢力側は先月31日、首都につながる道路沿いにある要衝の町2カ所を掌握したと発表。戦闘員らが急速に展開していることで、同国の指導者らの間では首都陥落の可能性についての懸念が持ち上がっている。
アビー首相は同日、フェイスブックへの投稿で市民らに対し、武器を取って武装勢力と戦うよう呼び掛けた。投稿には「我々の人民は、武器や防衛のために使えるものは何でも手にして進軍し、テロリストであるTPLFを撃退して葬るべきだ」と記されていたが、フェイスブックによって後に削除された。
![配給された小麦を受け取る難民キャンプの人々=9月15日、エチオピア・デバーク/Amanuel Sileshi/AFP/Getty Images](/storage/2021/11/04/c9182d1b50a232eac50b5a680e9ad9db/211103071407-debark-ethiopia-idp-camp-09-15-2021-super-169.jpg)
配給された小麦を受け取る難民キャンプの人々=9月15日、エチオピア・デバーク/Amanuel Sileshi/AFP/Getty Images
フェイスブックを運営するメタ社の広報担当者は「エチオピア首相による投稿に気づき、暴力沙汰をあおったり支持したりすることに関する我々の方針に違反したため削除した」と述べている。
同首相は3日、軍司令部での演説で発言をさらに過激化させ、政府の敵は「我々の血と骨で」葬り去り、「エチオピアの栄光を再び高揚させる」と誓った。
ロイター通信の報道によると、アディスアベバの市当局は同日、住民に対して所有する武器を登録し、周辺を「護衛」するために居住地区に集合するよう指示を出した。