溶岩流で壊滅的被害、2カ月続く噴火 スペイン領ラパルマ島
(CNN) スペイン領カナリア諸島のラパルマ島で続く火山噴火で、11月29日から新たな溶岩流が発生し、最大秒速1メートルの速度でふもとの町に迫っている。カナリア諸島火山研究所が明らかにした。
クンブレビエハ火山の噴火は9月19日に始まり、同島西部の町ラ・ラグーナでは1カ月以上前から住民が避難。これまで残っていた建物も溶岩流に脅かされる状況が続いている。
火山から流れ出す溶岩=11月30日、スペイン領ラパルマ島/Emilio Morenatti/AP
カナリア諸島政府が30日に発行した地図によると、最も幅の広い溶岩流は、ラ・ラグーナの教会までわずか1キロの地点に迫り、大西洋に向かって流れ続けている。
溶岩によって破壊された家=1月30日、スペイン領ラパルマ島/Emilio Morenatti/AP
同島西部では既に2カ所で溶岩が沿岸部に到達し、崖から大西洋に流れ込んで、海岸沿いに計48ヘクタールの陸地が形成されているという。
島では既に1134ヘクタールが溶岩によって破壊された。うち3分の1を農地が占め、島の経済に欠かせないバナナ農園やアボカド農園が大打撃を受けている。
溶岩は最大秒速1メートルの速度で流れている/Emilio Morenatti/AP
住宅1200棟以上、それ以外の建物も300棟以上が破壊され、島の人口約8万人のうち、6000人以上が避難している。