英メーガン妃、父親宛ての手紙公開巡る新聞発行者との訴訟で勝訴 控訴審
ロンドン(CNN Business) 英メーガン妃が父親宛ての手紙を新聞に公表されプライバシーの侵害を訴えていた訴訟の控訴審で、英国の裁判所は2日、メーガン妃の主張を認めて、新聞の発行者による控訴を棄却した。
一審判決ではメーガン妃が2018年8月に父親のトーマス・マークル氏に送った手紙について、プライバシー保護の合理的期待があると判断した。英大衆紙メール・オン・サンデーを発行するアソシエーテッド・ニューズペーパーズ・リミテッド(ANL)はこれを不服として控訴。手紙の抜粋を公表した判断は正しいと主張し、徹底的に争う姿勢を示していた。
裁判所は略式判決の中で、メーガン妃は「この手紙の内容についてプライバシーの合理的期待を持つ」と認定し、正当な公共の利益となる関心事には当たらないと判断。プライバシーの侵害を認めた。
ANLは判決を受け「大変失望している」とコメントし、最高裁への上告を検討中と発表。「このように激しく争われる裁判では、判決は事実審理を経た証拠に基づくべきであり、まだ証拠の開示もない段階で略式ベースで行われるべきではない」と述べた。
一方メーガン妃は判決をたたえ、英国の新聞業界が変わる後押しになればとの期待を示した。ANLは英国最大のタブロイド紙、デイリー・メールの発行者でもある。
メーガン妃は今年2月に一審で勝訴。裁判所は手紙の開示が行き過ぎているのは明白で違法であり、事実審理を経てもその判断は変わらないと判示していた。