高校生の全国試験に女性蔑視の出題、教育委が謝罪 インド
(CNN) インドで先週末に実施された高校生の全国一斉試験に女性蔑視の出題があったとして非難が集中し、教育委員会が謝罪した。
問題が指摘されたのは、第10学年(15~16歳)を対象とした英語・英文学の試験。試験終了後にSNS上で拡散した画像によると、問題文の一部に、女性は夫に「服従の態度」を示すことによってのみ、「若い世代から服従を得られる」との記述があった。
別の段落では「妻の解放が子どもに対する親の権威を破壊した」とも書かれていた。
これが父母やSNSユーザーらの反発を招き、教育当局の説明を求める声が上がった。野党の政治家らもただちに反応し、中央中等教育委員会(CBSE)に調査と謝罪を要求した。
最大野党、インド国民会議派(INC)のプリヤンカ・ガンジー・バドラ幹事長は「信じられない。私たちはこんなたわ言を子どもたちに教えているのか」とツイートした。
INCの総裁ソニア・ガンジー氏は13日の議会でこの問題を取り上げ、「凶悪な」文章だと抗議。直後にほかの野党メンバーとともに退場した。
CBSEは同日午後の声明で、問題文が指針に適合していなかったと述べた。さらに同日夜の声明で正式に謝罪し、出題プロセスを見直す専門家委員会の設置を発表。この設問については受験者に不利益のないよう、全員正解とする方針を示した。
CBSEは今月、別の全国試験でも、社会科の問題文に2002年の宗教暴動を巡って「人々の感情を害し得る」記述があったと批判を浴び、謝罪していた。