英アンドルー王子、軍の肩書や後援者の地位はく奪 性虐待訴訟の渦中
ロンドン(CNN) 英王室は13日、アンドルー王子が軍の肩書や王族としての後援者の地位をはく奪されたと発表した。前日には米ニューヨーク州の裁判所が、性的虐待事件の裁判でアンドルー王子が要請した訴えの却下を退けていた。
王室の情報筋によると、今後「殿下」の敬称も公的には使われない。この決定は王室内で「広く話し合われた」という。
英王室は声明で「ヨーク公(アンドルー王子)は引き続き公務に従事せず、訴訟には民間人として対応する」と述べた。
前述の情報筋によると、アンドルー王子の役職はすべてエリザベス女王に返上された。今後他の王室メンバーに割り当てられ、王子には戻らないという。
ニューヨーク州の裁判所は12日、バージニア・ジュフリーさんが起こした民事裁判でアンドルー王子が求めた訴えの却下を認めなかった。ジュフリーさんは米富豪の故ジェフリー・エプスタイン元被告に利用され、アンドルー王子との性行為を強要されたと主張し、損害賠償を求めている。アンドルー王子はこの主張を強く否定している。
アンドルー王子はエリザベス女王の3番目の子どもで、最も愛された息子と言われている。裁判が公開の事実審理へと進めば世界中の注目の的となり、英王室の高位の人物としては前例のない状況に置かれることになる。