火災起こした貨物船が沈没 ポルシェやベントレーなど高級車4千台搭載
(CNN) アウディ、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニなどの高級車を積んで大西洋を航行中に火災を起こした貨物船「フェリシティエース」が沈没した。同船は2月16日に出火し、乗員は全員が脱出した。
同船を運航するシンガポールのMOLシップ・マネジメントに入った情報によると、同船は3月1日に沈没し、ほぼ燃え尽きた状態で安全な港に曳航(えいこう)されている。フォルクスワーゲン(VW)グループの広報は、同船沈没の情報が入っていることを確認した。
VWグループの車は約4000台が積まれていた。フォルクスワーゲンやアウディなどの電気自動車(EV)も多く、そのために消火が難航した可能性もある。リチウムイオン電池が絡む火災は消火が特に難しい。
一方、ランボルギーニの車の中には、40万ドル(約4600万円)以上するアヴェンタドールもあった。同モデルの年間の生産台数は年間800台に満たず、販売は今年が最後になる。
車全ての被害総額は推定約3億3500万ドル。損失は保険でカバーできるとVWは説明している。
フェリシティエースはドイツのエムデンから米ロードアイランド州へ向かう途中、ポルトガル領アゾレス諸島の南部約145キロの海上で火災が発生した。
海運業社によると、火災による汚染物質の海上への流出は起きなかった。沈没による環境への影響は分かっていない。