ロシア制圧のチェルノブイリ原発、職員の疲労で安全運用に懸念
(CNN) 侵攻したロシア軍が制圧したウクライナ北部のチェルノブイリ原発近くにあるスラブチッチ市の市長は5日、同原発の職員は10日間閉じ込められて疲労感が募っており、施設の運用で世界に危険を及ぼす事態になりかねないとの窮状を訴えた。
ユーリー・フォミチェフ市長がCNNとの電話会見で述べた。「職員は精神的あるいは感情的に、大部分は身体的に疲れ果てている」と説明。
原発の職員は12時間の交代制で働いているものの、同じシフトにいる100人は10日連続で休みもなく運用業務に就いており、集中力は非常に低い状態にあると指摘。「我々が伝えたいことはこの状態は非常に危険であることだ」と強調した。
職員の食事は1日1回で、家族と接触出来る時間も限られているとも明かした。
スラブチッチ市は1986年に発生したチェルノブイリ原発事故後、退避の職員らを収容するために建設されていた。