ロシアに占領された村、住民3週間監禁の地下室を訪問 ウクライナ北部
住民によると、学校の地下室に閉じ込められていたのは計約350人。男性、女性、子どもたち、誰もがこうした劣悪な状況で暮らすことを強いられた。
地下室内は換気が非常に悪く、住民の1人によると高齢者12人が窒息死した。外で激しい戦闘が行われるなか、遺体は放置されたままだった。
ナタリーさんは、小さな一室におよそ35人が寝ていたと証言する。誰ひとり横になることはできず、両ひざを抱えた状態で座りながら眠った。
部屋には即席のベッドや教科書、ロシア兵が食事をした跡などが散乱していた。壁には子どもたちが時間つぶしに描いた絵や、人々が刻み付けた名前や日付が残っており、第2次世界大戦の強制収容所を思わせる雰囲気だった。
地上ではロシア兵が学校を占拠していた。自分たちは「人間の盾」として使われていた、と住民は語る。ロシア兵は民間人のいる学校ならウクライナ軍が攻撃してこないと知っていたためだ。