モルドバ分離派地域で爆発、ロシアの「計画的な挑発」 ウクライナ国防省
(CNN) ウクライナ国防省は25日、隣国モルドバの分離派支配地域トランスニストリアで起きた複数回の爆発について、ロシアの秘密機関による「計画的な挑発」との見解を示した。
同省国防情報局はテレグラムでの声明で、トランスニストリアの指導者は爆発の3日前、あらかじめ国家保安省の建物に「安全で快適な」掩蔽壕(えんぺいごう)を設置していたと指摘。掩蔽壕は爆発で損傷したと述べた。
声明ではこの事案について、「(ロシア治安機関の)連邦保安局(FSB)がパニックと反ウクライナ感情を植え付けるために企てた多くの挑発措置の一つ」との見方を示している。
これに先立ちロシア国営RIAノーボスチ通信は同日、トランスニストリアの「首都」とされるティラスポリにある国家保安省の建物周辺で爆発音が相次いだと報じていた。
RIAノーボスチの特派員は現場で大きな爆発音が聞こえ、付近の住宅の窓が破損したと報道。同省の建物付近で通行規制が敷かれたとも伝えた。
ロシアは1990年代初頭からトランスニストリアに軍を駐留させている。ロシア軍の将官は先週、ウクライナ侵攻の第2段階の目標は同国南部の「完全支配」を確立することだと発言し、ウクライナ南部を支配すれば、ロシア軍はトランスニストリアへのアクセスを確保できると述べていた。