ドイツ、ウクライナへの重兵器供与で合意 大きな方針転換
(CNN) ドイツ国防省は26日、ドイツはウクライナに「ゲパルト対空戦車」を供与することで合意したと明らかにした。対ウクライナ軍事支援に関するドイツの大きな方針転換を浮き彫りにする動きといえる。
供与の方針はランブレヒト国防相がドイツのラムシュタイン米空軍基地で行われた国際防衛会合で発表した。
ランブレヒト氏はこの中で「ウクライナを対空システムで支援する方針を昨日決定した。これはまさに、地上から領空の安全を確保するためにウクライナがいま必要としている兵器だ」とした。
ドイツがこの種の重兵器のウクライナ供与を決めたのは初めて。ドイツではゲパルトシステムは2010年を境に段階的に退役している。
ドイツは当初、ウクライナ政府への武器供与を求める声に抵抗し、人道支援や医療機器の提供のみに同意していた。これは紛争地域に殺傷力のある武器を供給しないというドイツの長年の方針に沿ったものだった。
ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を命じるわずか数カ月前には、新たに発足したドイツ政権が武器輸出を制限する政策を連立合意に盛り込んでいた。
だが、同盟国や国民の声に押されたドイツ政府はルールの見直しを余儀なくされ、2月下旬にはショルツ首相が、一部の兵器の供与を開始すると発表した。ただ、ショルツ氏はこの時点では供与する武器を「防衛的」と形容していた。