プーチン大統領、シベリア火災への対応強化を地方当局に指示
モスクワ(CNN) ロシアのプーチン大統領は10日、シベリアで猛威を振るっている火災に対処するため、地方当局にさらなる対応を命じた。シベリアの火災では週末に少なくとも8人が死亡し、数百棟が焼失した。
国営テレビで放映されたオンライン会議で、プーチン大統領は火災が重大な物質的損害を引き起こし、生命、環境、経済への脅威となっていると指摘。記録的な大火災となった昨年のような事態を繰り返してはならないと釘を刺した。
「過去数年で最も長く、最も激しい森林火災となった昨年のような事態を繰り返してはならないことに特別な注意を喚起したい。より効率的かつ体系的に火災と戦い、あらゆる予防策の質とレベルを向上させる必要がある」とプーチン大統領は述べた。
チュプリャン非常事態担当相代理は、今年これまでに27万ヘクタールで4000件の森林火災が発生したと説明した。これはルクセンブルクに匹敵する面積だ。
グリーンピース・ロシアによると、昨年の火災はロシア史上最大で、1880万ヘクタールの森林が破壊された。
7日にはシベリアのいくつかの村で数百の建物が焼失。強風のため消火活動が妨げられ、8人が死亡した。プーチン大統領によると、家屋700棟が被害を受け、修復が必要だという。
「森林はわが国と地球全体の生態系の盾だ。温室効果ガスを吸収する重要な役割を担っており、大規模な火災は気候を守るための我々の努力を台無しにすることになる。これは全世界、そしてわが国にとって根本的な問題だ」とプーチン大統領は述べた。
ロシアは世界第4位の公害排出国だ。化石燃料の主要輸出国でもあり、化石燃料の燃焼は気候変動の主な原因となっている。