ウクライナの子ども100人近くが先月死亡、実際はもっと多い可能性 ユニセフ
(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)は、4月だけで100人近くの子どもがウクライナで犠牲になったことを確認した。紛争で子どもの保護が危機的状況になっていることから、実際の数字はもっと多い可能性があるという。ユニセフが12日に国連安全保障理事会で明らかにした。
ウクライナの平和と安全の維持に関する国連安全保障理事会で、ユニセフのアブディ事務局次長は「この1カ月間で国連は100人近くの子どもが殺害されたことを確認したが、実際の数字はもっと多いと思われる」と述べた。
同氏はまた、「多くの子どもたちが負傷し、重大な人権侵害に直面し、さらに数百万人が避難している。ウクライナでの戦争はすべての戦争と同様に、子どもの保護と子どもの権利の危機だ」と指摘した。
また「教育も攻撃を受けている。学校が軍事目的に使われ続けている」と述べた。
同氏によると、先週時点でユニセフが支援するウクライナ東部の89校のうち少なくとも15校(6校に1校)が開戦以来、損傷または破壊された。「全国で数百の学校が重砲や空爆、他の爆発物によって被害を受けたと言われている」という。
同氏は「学校は、特に紛争下にある子どもたちにとって命綱だ。学校は安全な空間であり、危害から守り、平常心を取り戻させる。また、爆発物の危険性に関する情報を提供する重要な窓口でもあり、必要不可欠な保健医療サービスや心理社会サービスへの接続点でもある」と訴えた。