カトリック聖職者の性的虐待、子ども610人超が被害 独ミュンスター

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ドイツ・ミュンスターで1945年から2020年までの間に、少なくとも610人の子どもがカトリック教会の聖職者らによる性的虐待を受けていたとの研究が明らかになった/Jurgen Fromme/picture-alliance/dpa/AP Images

ドイツ・ミュンスターで1945年から2020年までの間に、少なくとも610人の子どもがカトリック教会の聖職者らによる性的虐待を受けていたとの研究が明らかになった/Jurgen Fromme/picture-alliance/dpa/AP Images

ベルリン(CNN) ドイツ西部ミュンスターで1945年から2020年までの間に、少なくとも610人の子どもがカトリック教会の聖職者らによる性的虐待を受けていたことが、新たな研究報告で明らかになった。

ミュンスター大学の研究チームが13日の記者会見で公表した報告書によると、この期間中に200人近い聖職者による性的虐待が6000件近く起きていたことが分かった。聖職者のうち50人は存命とされる。

チームによると、実際には通報されなかったケースも多く、さらに5000~6000人の被害者がいた可能性もある。

報告書は同日、08年に就任したミュンスターの司教に提出された。司教は17日に公式のコメントを出すと表明した。

研究に参加した歴史学者によると、聖職者らは1週間に平均2件以上の虐待行為を繰り返していた。この数字も実際はさらに多かった可能性がある。

被害者の4分の3は、教会の儀式や青少年キャンプを通してかかわった10~14歳の少年だった。

チームによると、司教らは聖職者による虐待が横行していることを知りながら対応せず、職務を続行させていた。加害者とされる聖職者のうち解任されたのは12%にとどまり、大半は別の教区へ転属となって、その後も虐待行為を続けていた。

聞き取り調査をした被害者のうち43%が、強い暴力を受けて不安障害や抑うつなどの後遺症が残ったと話した。虐待を受けたことが原因で自殺未遂を起こした例も数件あった。

ドイツでは18年、カトリック司教協議会による調査で、1946~2014年に聖職者による子どもへの性的虐待が少なくとも3677件あったと報告されていた。

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