パートナー減らしてサル痘の感染防止を、男性同士の性的接触に WHOが勧告
(CNN) 男性と性的関係をもつ男性の間でサル痘の感染が拡大していることを受け、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は27日、こうした男性に対し、パートナーの数を減らして新しいパートナーとの性的関係を再考するよう呼びかけた。
テドロス事務局長は、感染リスクを抑えるために、各国が男性と性的関係をもつ男性への働きかけに力を入れる必要があると述べる一方、人権も守る必要があるとして、「偏見や差別はウイルスと同じくらい危険だ」と強調した。
米疾病対策センター(CDC)の専門家によると、サル痘は性感染症には分類されていないものの、米国で報告された症例のほとんどに、何らかの性行為がかかわっていた。
サル痘のウイルスは主に皮膚と皮膚の接触を通じて感染するが、感染者が使用したシーツやタオルなどに触れたり、キスのような顔と顔の接触を通じても感染する。
無症状の人からの感染や、精液、膣分泌液、排泄(はいせつ)物を通じた感染については調査が進められている。
性的パートナーを減らすことに言及したテドロス事務局長の発言は、この問題に関するこれまでの勧告の中で最も強い内容だった。
WHOのフライヤーでは「性的パートナーの数を減らせば、リスクを減らせるかもしれない」「サル痘に感染するには皮膚と皮膚の接触が必要だ。これにはセックスの最中の感染者との接触や、汚染された所持品との接触も含まれる。サル痘の感染リスクを減らすため、もっと安全なセックスを」と呼びかけている。
別のフライヤーでは「セックスを含む濃厚な身体接触は、感染リスクを高める可能性がある。匿名のパートナーを含む複数の相手との頻繁な性的接触は、あなたがサル痘に感染するリスクを高めるかもしれない。あなた自身を守るために、もっと安全なセックスを」と勧告した。